今回は使って分かったNetcommons3の良いところダメなところ、メリット、デメリットなどを書きたいと思います。最初に言っておきますが、私はNetcommonsが悪いシステムだとは思っていません。使い方によっては非常に優秀なシステムだと思っています。ただこのエゴサーチすると批判も多いNetcommonsについてちゃんとデメリット部分を書いてない記事が多かったため整理のためにも書きたいと思います。
まずはデメリットについて
画像やテキストを簡単に貼ることができない
簡単に画像やテキストを貼れるプラグインがありません。ホームページなら必ずある、ヘッダー部分への画像の貼り付けや背景画像の設定もありません。
もうこの時点でほとんどホームページ作成ソフトとしては死んでいます。そう背景をいじるためには大元のプログラムをいじらないといけません。
これでは制作会社に依存しなければならず、何のためのオープンソースなのか意味が分かりません。昔は良かったかもしれませんが、今は大量に無料の良いシステムがあるのです
実際にこういう問題はユーザーカンファレンスでも同様の声が聞かれ、デザイン性がなくて使えないという声がありました。
ハンバーガーメニューが2つ出てUIが最悪
現代ではウェブの大半がスマホからの流入です。ハンバーガーメニューは今の時代必須な要素のひとつです。
しかし、Netcommonsではまずログインなどの管理系のハンバーガーメニューとそのページのメニューのハンバーガーメニューの2つが出ます。
まだそこまでは100歩譲って許せるとしても、それが縦に2個出るのです。そしてその位置は変えることができません。
また、左側のスペースに何も置くことができません。そっちはスマホ対応にしてないんかいっってツッコミたくなります。限られた縦画面に無駄なスペースが大きく生まれます。
メニューとコミュニティが一緒になってしまっている
これが、おそらくNetcommonsの一番の大きな問題です。いわゆるホームページのメニューとNetcommons独自のコミュニティと呼ばれるグループ機能が一緒になっちゃってます。
例えば、あなたは社員ですよとか、経理部ですよとか3年B組ですよというグループが全く同じ機能として扱われ、別れてないんです。まあ、色んな理由でそうなったんでしょうけど、これによってものすごく弊害が生まれてきます。
例えば、レスポンシブデザインに対応するために必ずメニューをヘッダーに置かないといけませんがが、メニューとコミュニティが一緒になっているため、とても使いにくい設計になっています。
その関係で使えるデザインが決まってしまう
やれば分かりますが、絶対に左側にサイドバーを作り、メニュー画面を入れて置かないと使いにくくてしょうがありません。
また、それだけではなく、ヘッダー部分にもメニューを同じメニューを入れて置かないとスマホでハンバーガーメニューが出ず、超絶に使いにくいので、結果両方に同じメニューを入れないとUI的に使い物になりません。
せっかく、色んなページ設計のデザインを用意しているのに、これ以外選択肢がありません。他を使うとレスポンシブ対応必須の現代では使い物になりません。
パブリック、プライベート、コミュニティの関係性が超絶に複雑
慣れると分かるのですが、慣れるまでに相当な時間を要します。頭で理解しても意味はありません。何度も触って、体感として理解しないともうパニックになります。
つまりどういうことが言いたいかというとUI的に考えて改善点がたくさんあるということです。これを触る人たちはみなIT素人です。そういう人たちに触ってもらう、普及させるためにはUIが分かりやすくてはなりません。さらにここにこれらとメニューの関係性も加わります。もう頭がパニックを起こします。
ネーミングセンスが最悪
正直、なんで良いシステムなのに理解するのが難しいのかと考えた時にこのネーミングセンスというのがあります。
例えば
パブリック、プライベート、コミュニティもそうです。そこにルームとサブルームという言葉もひっついてきます。
ひどいのはサイト全体でのエリア、パブリック共通のエリア、ルーム共通のエリア、当ぺーじのみのエリアです。
もうはぁってなります。
私が思う一番良い解決方法は
最悪でも、
パブリック→公開、プライベート→マイページ、コミュニティ→メニューという名前にしてルームという名前を無くし、サブルームはサブメニューという名前にするこれだけでもかなり理解度が改善します。そして、公開とマイページはメニューと同一機能になっていると強く主張する。
これでかなり改善すると思います
大量のバグがある
まあこれは仕方がないことかもしれませんが、大量のバグがあります。バグがあることに文句はありません。運営さんが頑張っているので、応援しているのですが、問題はバグが大量にあるということを知ってシステムを触るのと知らないで使うのとでは全然違います。
あれなんでこうならないのとか、詰まった時に理由探しを無駄にしてしまうのです。そして、色々触った挙句、自分が悪いのではなく、システム上にバグがあることでうまくいかないことが分かります。考える、理由を探る無駄な時間なのです。
それもちょっとのバグではなく、あらゆるところに大量に潜んでいます。慣れればああ、このバグね。かわいいもんだよ。と思うのですが、慣れるまではなんでならないの、なんで、なんでなんか変なとこ触った、間違えたなど色々考えてしまいます
結論として、
ホームページ作成ソフトとしては今のところ全く使えません
という結論に至りました。
これでホームページを作るのは不可能ではないですけど、時間と労力の無駄です。他に私たちが勧めるBiNDもありますし、wordpressで有料テーマを買って作るのもいいですし、JimdoやWix, Squarespaceで作るのもありです。
わざわざコードを書いて大変な思いをした、お金をかけた割にはデザインが現代風にならない、更新が運営会社依存、刷新しにくいなどの問題がたくさん降りかかるのは目に見えています
もう完全にイントラネット、グループウェア、会員制サイトに特化して、これでホームページを作るという概念をなくすのが健全な判断かなと思います
それを前提としてさらに自分が改善するなら
- まずコミュニティとメニューを別々に設定できるように分ける。一緒にしない
- ブロックデザインで画像やテキストを簡単に貼れるようにする。そのようなプラグインを入れておく。お知らせで貼れるけど、お知らせはあくまで編集を考えたお知らせ欄。ではなくて、固定で管理者しかいじれない画像やテキストを貼れるもの
言いたいことは書きましたが、良いことも書きます
メリットについてですが
イントラネットとしては最強のシステムです。
めちゃくちゃ良いと思ってます。ほんとに
無料のシステムでイントラネットや会員制サイトでここまでできある程度、素人でもなんとなくで使いこなせるのはいいと思います。
デザインをいじらなければ、構築は簡単
デザインをいじろうとするから大変になるのですが、元々の機能の範囲内で行えば構築は本当に簡単ですし、これであれば素人でも構築、更新、改良などはできると思います。
こういうシステムを使いたい人はおそらくウェブにお金をかけたくない、IT素人層が大半だと思いますので、そういう意味でも良いと思っています
慣れればなんてことない、快適、使いやすい
あくまで最初から搭載されている基本の機能のみで行うこと前提ですが、基本は使いやすいです。なんとなくで大体分かります。私の場合は。
イントラネットを作るにおいて、実際触るのは大半のNetcommonsを知らないユーザーですから、その辺は分かりやすく構築されていると思います。また、自分のしたいように大抵はできると思います。
セキュリティーが高い
ここは流石としか言いようがありませんが、元々研究対象として作られたシステムなのでセキュリティーは高いです。イントラネットの場合はセキュリティが全てと言っても過言ではありませんので、この点はある程度安心してお使い頂けると思います
ユーザー一斉メール送信など以外にも機能は満載
以外にたくさん良い機能があるのです。例えば投稿と同時に一斉メール送信。緊急時の連絡やお知らせがメールで届いたら嬉しいですよね。
また会員同士で投稿や会話も中でできてしまいますし、アンケートや小テストなどの機能もありますので、それらを変則的に使って別の使い方も色々できます。
データベースも作れるので辞書や例えば会社のアルバム、営業資料の保管場所、イベントの写真、動画管理もできますし、検索でひっぱってくることもできます。
使い道を間違えなければ本当に良いシステムです
イントラネット、グループウェア、e-ラーニングシステムをお考えで、Netcommonsで構築してみたい方は是非ご連絡ください